衣食住足りる国 なぜ混乱

生きていく上で必要なものは何か?。最近ふと考えました。
昔から言われているのは「衣食住」の三つの要素だと思います。
これに事足り、近くに図書館でもあれば、十分に平穏な日々を送れそうです。
しかし、このコロナ禍によって、日々の生活がままならない人たちがたくさんいるということを見聞きします。
そこで考えたいことがあります。
この国では、衣類の寄付を募ればすぐにコンテナ数台分の服があつまるそうです。
そして、食べられる物の大量廃棄である食品ロスや、近所でも見かけるようになった空き家は、この国の根深い問題です。
そう、この国は衣食住という三つの要素に満たされている国です。
普段からこの三つの要素に事欠く状況なら、コロナ禍によって混乱に陥るのは分かります。しかし、満たされている国でなぜ、こんなに混乱しなければいけなかったのでしょうか。本来ならすぐにコロナを克服し、他国の援助に回るぐらいのことが求められたはずです。
何が悪いのでしょうか。「政治家」と言ってしまうのは簡単ですが、問題を直視していない気がします。個人個人の意識、原点はここではないでしょうか。

2021年 2月20日(土) 京都新聞 「読者の窓」掲載

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です