私は、とある熱帯魚を飼っており、かれこれ5年ほどがたちました。その熱帯魚の寿命は2年ほどなので、水槽の中では何度か稚魚が生まれて代替わりをしています。
熱帯魚を飼ったことがある人はご存じだと思いますが、水槽のメンテナンスなどはなかなかに手間がかかります。私は割と真剣に世話をしていたつもりでしたが、最近になってメスを全滅させてしまいました。現在、水槽内にいるのはオスだけです。
熱帯魚は数十匹いるので、見た目は華やかなままですが、この水槽には絶対に避けられない現実があります。それは「種の絶滅」です。どう頑張っても寿命が尽きる2年以内には、この水槽から魚がいなくなります。それが自然の摂理です。私がもう少し早く気にかけて、メスを隔離するなどの処置を行っておけば、このようなことにはならなかったかもしれませんが、後の祭りです。
今思えば、メスには何らかの生きづらさがあったのかもしれません。そして私の水槽におきた現象は、どのおゆな生物の世界にも通じることなのではと思います。人間の世界も同じではないでしょうか。ジェンダーギャップの解消が進むことを望みます。水槽のような手遅れになる前に。
2024年12月5日(木) 京都新聞「読者の窓」掲載