くん付け 曖昧な大人社会

二つの予備校の新聞広告があり、合格者の声をそれぞれ多数掲載していた。
しかしその中で男性のコメント主たちの敬称に違和感を覚えた。
一方は男性を「くん付け」で、もう一方は「さん付け」だった。
今は小学校でも【あだ名】や【くん付け】を禁止し、全員を「さん付け」にしているところが増えていると聞く。いじめの問題や男女平等の観点が理由だそうだ。
賛否両論あるみたいなので一概にこれに対してはコメントはできないが、
問題は大人社会が曖昧だという点だ。
テレビでも有名人のあだ名呼びを見かける。
会社でも先輩なら「さん」、後輩なら「くん」。
ただ、後輩でも年齢が上なら「さん」、同い年ならどうしよう・・・など、敬称を面倒にしてしまっている。
この曖昧さは、外国の方にとっても難しい問題ではないか。
これからますます外国の方が増えると聞く。
ただでさえ日本語が難しいと敬遠される中、日本人でも明確な説明ができない敬称の曖昧さには、一定のライン引きをするべきだと思う。
そして、それは子供たちに合わせるという意味でも、全員「さん付け」が正しいのではないだろうか?

2019年3月21日(木)  京都新聞 「読者の声」掲載


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